「コンタクトインプロビゼーション」フランス パリ―Paris, France―

コンタクトインプロビゼーション(人や何かとコンタクトしながらする即興モーブメント、たいていはダンス)をはじめたのはダンスとしてではなく、その時、そのときにあみ出される新しい動きによって自分の内面に起こる新鮮な驚きにやみ付きになったから。
自分以外の人の動きと共に自分の動きも作り出されていくので一人で動くより、数え切れないくらいの可能性で新しい発見がある。
身体的な動きが伴うとただ頭の中だけで感じる感覚とはもちろん、違うわけで、動くから出てくる気持ちや感覚がある。心理的に言えば動きによって出てくる発想はどちらかというと無意識、潜在意識、意識に分けたとして潜在意識により近い意識のような気がする。
芸術は、もちろん理論的なテクニックが必要であるけれど、やはり、その人自身の表現という時限になると、個々の中でありとあらゆる言葉では言い表せない感覚をどう組み立てていくかという事だ。つまりはどこまで自分の内面、潜在意識、また無意識と交信出来る能力が備わっているかがその人の芸術作品のパワーと正比例するのだ。
なぁんて思いながら、ある一時期パリのコンタクトインプロビゼーションに魅せられて、計4ヶ月ほど滞在した。ついでに勉強しようと思ったフランス語はお流れになっちゃったけど。
その土地にはその土地のコンタクトインプロビゼーションがある。フランス人はプライドが高くてツンとしているというイメージが日本のみならずアメリカでも、充満しているが、私のダンス仲間はみんな人懐っこくてツルむのが大好き!
他のどこの国よりも、何でこの国にいるのにフランス語を話さないの?という感じの場所なのだけど、私はフランス語を勉強するのならもっと英語を勉強したいのだと言って英語で通していた。打ち解けてくると、私に対しては英語で対応してくれたり、言葉が通じない時は御得意のボディーランゲッジでコメディー風にげらげら笑って楽しんだり。
パリでは東京と同じようにとても小さいアパートに住んでいる人たちがたくさんいる。そんな彼らも含めて家に友達を招待するのが彼らは大好きだ。週に2回くらいは声をかけられる。狭い4畳半に6人くらいが地べたに座ってワインとチーズなんて事も。そういえばパリっ子は淋しがりやなんてどッかのガイドブックに書いてあったような。
私が一番良く踊った数学の教授は元体操を訓練した時期があったそうだ。彼と踊っていると体が自分だけじゃなく彼の体と一つになったような錯覚に陥る。吸い付き合ってどんなポジションになっても、どこかが接触していて動いているうちに自分という感覚からいつの間にか抜けて宇宙の中で浮いているような感覚(行った事ないけど)のような不思議な気持ちになって、とにかく言葉ではなくただそこでは計り知れない人間のパワーが形になって現れてくる。
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