「初めてのマウンテンバイキング」 スイス―Switzerland―
スイスといえば山をまず思い浮かべるのは私だけだろうか?
ろくに調べもせず、ただ山がある自然の中にいよう、というのがスイスの滞在した第一のきっかけだった。
2002年10月に日本をマレーシア経由で飛び立ってチューリッヒからスイス入り。入国スタンプを押さずに入っていいよ、という入国審査官の人にわざわざ思い出のためにスタンプを押してもらう。
いろいろ景色が綺麗といわれる列車のルートをたどり、
そして行き着いて、気に入って、2週間も滞在してしまったのがスイスのチェルマット。
オフシーズンだったから、地元の人に聞いたアパートメントホテルにユースホステルよりも安い値段で泊まってしまう。

さて、マッターホルンに登る入り口として有名なこの場所だが、この記事では、ゴルナーグラット(GORNERGRAT)を登山電車で登った時のことを書いてみようと思う。
自転車好きの私はマウンテンバイクを借りてチェルマット(標高1604m)から、ゴルナーグラット(標高3130m)まであがる。
一応、10月でもう上の辺りは雪がすごいだろうと予想されていたので、駅員さんに自転車で行っても大丈夫か?とたずねた。二つ返事で「大丈夫、みんな良く自転車を持っていっている。」
自転車と乗り込むと、他の観光客が話しかけてくる。「いつもマウンテンバイキングしているの?」「大丈夫?」「すごいね!」
オフシーズンだから人が少ないのに、かえって目の会う人全てが、私に話しかけてきた。
実は私こんな高い山に登って自転車で降りてきたことは初めてだった。
でもニューヨークでプロダンサートレーニングで鍛えた身体は引退したあとでも、がっしりとして、体力には自信があった。
そんなんで、適当にみんなに笑顔を振りまきながら「いつも自転車には乗っている(ママチャリとそうも違わないシティサイクルにいつも数キロ乗っているだけ)。」「もちろん大丈夫。」「ありがとう。」とドキドキしている気持ちとともにそう答えていた。

上にたどり着くと何本か登山の道があって自転車専用の道もある。
が…….
雪のために自転車専用の道は跡形もなく真っ白。
うわぁ、駅の人は大丈夫だって言ったのに。
いまさら電車で逆戻りなんて、私がするわけがない。
他の登山道で日が当たってて雪が解けてるほうから行けばいい。
と唯一降りていけそうな、本当に自然のままの土と石で固まった坂道を自転車とともに降りようとする。
道はあまりにも狭くボコボコで急な坂道だ。何度か自転車に乗るのはあきらめながら下っていく。
ある程度までいったとき、この辺なら雪も解けているだろうという計算で、自転車のコースに戻るために方向を変える。
経験のない計算は当たらず…….
でもめげない私は雪の積もったマウンテンバイキングルートの斜面をしばらく降りる羽目に。
いまさらボコボコ道を上に自転車とともに戻りたくはない。
冒険心をくすぐられ、そんな状態でも自転車にまたがった私はほんの少しで、案の定、自転車とともに坂を転落して雪の上を滑った。その拍子に思いっきり股の間を自転車のシートにぶつけ、直径15センチほどの紫のドス黒いあざができた。

そんな痛さはプチ冒険の間、帰って原動力になる。
下に下がれば雪もなくなり、これからが本番。
待ちに待った下り坂。信号もない、殆ど人が居ない、空気がきれい、景色が最高の中で
たまに叫んで自分の木霊に耳を澄ませ、
思いっきりの時間を過ごす!
やっぱりわたしは自転車が大好きだ。
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