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「とあるイギリス人」ノルウェーで― in Norway―

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Tシャツを売って世界を旅しているおじさんがいた。イギリス人で年は40後半くらい。某有名ロックグループの追っかけをやっているうちに違うコンサート会場の外でいつもTシャツを売っている人たちを見て自分もその道に入って行ったらしい。

ノルウェーの北極圏のナルヴィック、世界最北の鉄道駅からそれほど遠くない所で鯨の見物をした時におじさんも受付で一緒だった。

私はちょっとワイルドな小さい5人乗りのボートに乗って達磨さんのような防寒具を着て首が鞭打ちになるくらいゆれるボートで比較的近場で鯨を観測したけれど、おじさんは結構でかいフェリーに乗って優雅にお昼を食べていた。

バックパック旅行でいろいろなところを見て回っていた私は大いにおじさんの仕事に興味を持ったのだが、話を聞いていると日本のヤクザの世界にある縄張りのようなものがあったりして体を張って殴りあいなんてこともあったそうだ。

今ではおじさんの顔はみんなに知れられていて常連らしい。

おじさんの話はそれにとどまらず中東に行った時のことになった。工事現場で働く機会があって、サウジアラビアに行ったらしいが、女性が一人では入国できないその国はおじさんにとって魅力的だった。なんといっても自分の巻尺を事務所に忘れて2ヵ月後に探しにいったら、まったく自分が置き忘れた場所にあってとても、感動したという話。あそこでは誰かをレイプしたら一週間もしないうちに死刑になる。みんな罰が怖いからちょっと失敬、なんてこともしない。女の人は男の人の1メートルだったかな、後ろを常に歩かないといけないのだって。

ホンといろんな人たちが違う文化や習慣の中で生活しているのだ。

次の場所に移動するときおじさんの関係でバスのチケットを20パーセントも安くなってホクホク。

あのおじさん見た目はやさしそうに見えるけど、中東の話を聞いたときはちょっと怖くなった。

私には独裁的な政治は理解できない。

まぁおじさんにはおじさんのバックグランドがあってこういう考えなのだろうが。

身近にそういう人たちがいなくて良かったと胸をなでおろす今日この頃。

*写真はノルウェー首都オスローの夜の町並み*





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